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    2009年10月28日水曜日

    時計、故障、エンクロージャー

    昨日、手を洗おうと思って腕時計を外しました。
    その瞬間、期せずして時計が落下していきました。
    周りのものにぶつかりながら地面まで落下しました。
    すぐに拾い上げ、テンプが振動しているか耳につけて聴いてみました。
    かちかちかちかち、28800振動の早い鼓動が聞こえてきました。
    良かったと思い、何とも思っておりませんでした。
    しかし、何時だろうと時計を見るとそんな時間ではないはずの時間を針で指し示しています。
    時計を見た時間はだいたい14:30、指し示している時間は13:00でした。
    時計を落下させたのが12:30なので、落下から約30分で故障してしまったわけです。

    かなり焦ってしまい、夕方に時計修理屋に持って行くことにしました。
    阪急電車に乗って一路京都まで出向き、時計修理専門店を目指しました。
    職人さんに渡すとすぐ中をあけて見てくれました。
    幸い、天真が折れているわけでなく、ショックアブソーバーからテンプがずれており、それで止まっているだけでした。
    いったん安堵し、高い修理費用は嫌だなぁと思うながら、どうせ、そろそろオーバーホールに出そうと思っていたので、そのまま修理工場入りさせました。

    せっかくなので、職人さんと少しお話をさせて頂きました。
    僕の時計のムーブメントはETA7750をベースとしたものなので、汎用性の高いパーツが使用されています。
    もし、壊れてもオメガ社からパーツを仕入れて修理できると言うことでした。
    しかし、最近はほとんどの時計メーカーはパーツを修理工へ提供しておらず、すべて自社で修理するようになっているそうです。
    いわゆる囲い込み運動(エンクロージャー)ですね。
    僕の時計はIWCなのですが、リシュモングループに会社が吸収されてからどうようにパーツの提供が無くなったそうです。
    ETAのパーツはまだどうにか手に入るので、おそらくこれからも修理は可能だと言うことでした。

    僕のちっぽけな理念として、できるだけ作り手の顔を見て買い物をしたい、修理をしてもらいたいというものがあります。
    だんだんそれも憧れだけに変わっていくのかもしれません。
    作り手が見えない、欲しい形がないからこそ、革細工を始め自分で鞄や財布を作るようになりました。
    しかし、時計はそうも行きません。
    なんとなく時代が人の手をかくし、人の顔を隠し、ただ単に品物だけを見せ、真贋の有無は単にブランドを信用しろと言ってきているように思えます。
    それにはどうも違和感を覚えるわけですので、今後はどうしたもんかと悩むわけです。
    拝金主義的でない会社をしっかりと見極めて、自分で納得できる買い物をするように努力するしかないのでしょうか。
    何はともあれ、買い手にとっては買い物の意味が単に金銭の交換になっていっているのは確かのようです。
    これはお値打ちだ、だから買おうという判断は少しずつ薄れていくのでしょう。

    僕の時計は自ら落下して、オーバーホールを訴えてきました。
    それ何に長く連れ添っているパートナーが左腕から離れて少し寂しい気分がしています。
    さりながら、彼女(フランス語ではたしか女性名詞だったと思います)の判断は正しかったと思います。
    2週間ほどの別れになりますが、美しくなった姿を楽しみにしばしの別れをこらえるとしましょう。

    2009年10月25日日曜日

    HIROSHIMA

    久しぶりの更新ですが、LD4.orgの活動とはあまり関係がありません。
    完全に個人的な話です。

    家を新築するに当たり、ダイニングチェアを探していました。
    いろいろ観て、座って考えていたのですが、なかなか良いものがありません。
    以前から好きなデザイナーで深澤直人さんがしばらく前に椅子(HIROSHIMA)を発表していました。
    http://item.rakuten.co.jp/plumeart/019-001-049/
    それの実物になかなか出会えなくて、あこがれだけで終わっていました。

    嫁の実家から両親が来阪し、今日戻りました。
    両親を送るために伊丹空港に行き、そのついでにアクタスで家具を観ていました。
    普段はANA側しか行っていなくて、今日初めてJAL側にも店舗があるということを知りました。
    そこで何となく見覚えがある椅子があり、それがHIROSHIMAでした。
    しばらく座ってみて、一度立ち去ったのですが、やっぱり気になってまた座りました。
    座り心地は申し分なく、初めてYチェアに座ったときよりも良い感触を覚えました。
    あんまりにもいじり回す客だったのでしょう、見かねてか店員さんが近寄ってきました。
    その店員さんはどうやら椅子がお好き、しばらく話し込みました。
    僕がかなり椅子好きだとわかり、欲しいという意思を示したら、向こうから値引きを提案してきました。
    結局2脚買うことで20%ほどまけていただきました。
    一脚は展示されているものを持って帰り、早速我が家の一員としました。
    もう一脚は家ができあがり次第届けてもらうつもりです。
    といっても、家ができあがるのは来年の夏、しばらく先のことです。

    良い椅子は生活を変えてくれます。
    もともとインドアな人間なので部屋で過ごす時間が多い方だと思います。
    そのようなものにとって椅子の座り心地は至極重要なのです。
    スカンジナビアの椅子が座りやすいのは冬の間、外に出れられずに家でじっとしていなければならないからです。
    僕自身それに共感を覚えます(ただのインドアですが)。
    今回買った椅子は深澤さんが打倒Yチェア、セブンチェアな意気込みがあるそうなので、かなりの自信作のようです。
    実際に座り心地はすばらしく、たぶんこの椅子に座って年をとっていくのだろうなぁと思います。

    良い買い物でした。